こちらの映画は、アメリカ合衆国において実在した伝説の詐欺師(フランク・w・アバグネイル・Jr)の実録を題材にしたクライムサスペンス作品となっております。
その伝説の人物フランクを演じるのがレオナルド・ディカプリオ。そして、彼を追いつめ逮捕に結びつけたFBI捜査官カール・ハンラティを演じるのがトム・ハンクスです。
物語の始まりは、1968年のニューヨーク・・・。順風満帆に生活していたアバグネイル家に突如悲劇が訪れます。フランクの父が事業に失敗して多額の負債を抱えてしまい、その結果両親が離婚してしまうのでした。当時高校生だったフランクは、両親の突然の離婚を受け入れる事が出来ず家出をしてしまいます。
その後、フランクは当然の如くお金に困ってしまい小切手の偽造に目を付けます。そして、時には飛行機のパイロット、時には小児科の医師、時には弁護士と成りすましていって偽造小切手の乱用でお金を次々と引き出していき・・・やがては400万ドル(日本円で約4億円)の資産を抱えるまでに至ったのでした。
しかし、そんな事が世間で許されるはずもなくFBI捜査官のカールを筆頭に徐々に追い詰められてしまい、最後はフランスの地で逮捕される事となります。ただ、フランクは自分が稼いだお金で父の負債を払い、両親が再びよりを戻す事を切に願ってはいたのでした。若かりし故の誤った行動だったのです。
それでは、こちらの映画の見どころを紹介していきたいと思います。
<個人評価点>
満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星8
<記事読了時間>
約4分
※1部ネタバレあり
目次
無垢な青年
フランクは、両親の事が大好きでした。映画が進むにつれどんどんと華やかになっていきますが、本当は無垢で心優しい人間なのです。
偽造小切手を使ってやがては莫大な資産を抱える事になりますが、片時も両親の事を忘れません。父には、毎度のように手紙を送って自身の近況を伝える程でした。それは、フランスで逮捕されてしまった後でも変わりません。自分の事よりも常に両親の事を心配していたのでした。
ただ、惜しいかな・・・。君のやっている事は、立派な犯罪だよと。
孤独
フランクの周りには、良き相談相手がおりません。それを一番感じたのがカールとの電話の時でした。
「お前は、話相手が欲しいんだろ⁉」と。それを聞いたフランクは、すぐに電話を切ります。図星だったんですね。孤独なのも無理もない。高校の時に家出をして裏でこそこそと小切手を偽造しているだけですから。貯まっていくのはお金だけで心は全く満たされない。まだまだ精神的に未熟で寂しさを紛らわすために女性の体を求めていたって感じがします。まぁ、遊びたいざかりの年齢ってのもあるでしょうが。
やがて、病院で知り合った女性・ブレンダ(エイミー・アダムス)と恋に陥り、婚約まで結ぶのですがカールに追いつめられそれを断念。でも最後の最後までブレンダの事を諦めきれず駆け落ちまでしようとした時もフランクの愛情からという以上に独りぼっちになりたくないというのが凄く伝わった部分でもありました。
時代の背景
今のご時世にフランクと同じような偽造や成りすましをしたとしてもほぼ100%無理と言っても過言ではないでしょう。映画の舞台となった1968年代は、インターネットはおろかパソコンもない時です。帳簿といった書類関係もすべて手書きか機械を使った打ち込みが主流でした。時代の背景というやつでしょう。
しかし、それでも偽造工作は簡単ではなかったと思います。また、パイロットや医者、そして弁護士(後に本当に取得した)に成りすましたというのも実話なので「当時の人ってそんなに騙されやすいの⁉」って疑問を感じるくらいでした。
映画の中では、フランクによる偽造や成りすましに関してどちらかというとあまり深入りせず、淡々と進行していった印象を受けたのでもう少し具体的に知りたかったかなって感じです。
機転が利く
カールにギリギリのところまで追いつめられたにも関わらず、2回も逃亡に成功したフランク・・・。
1回目は、某ホテルで直接カールと接触したにも関わらず秘密検察官を装ってこれを騙しその隙をみては逃亡に成功し、2回目は空港にいるスチュワーデス達を利用してその群れに身を隠してからカール達が張った網を掻い潜っていくなどフランクはとても機転が利くのです。
まぁ最後は結局、カールに逮捕されてしまうのですが・・・。このフランクとカールの2人による「いたちごっこ」にも見えるような追跡劇がどこかユニークで映画の面白さを引き出している部分であるとも思います。また、映画のオープニング画面も非常にモダンでユニークに表現されてましたね(笑)
以上となります。
最後まで御覧頂きとても感謝しております<(_ _)>
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