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大ヒット作「項羽と劉邦 Kings War」 第70・71・72話を斬る

※目次

 

最後の戦い編・・・。

 

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第70話 釜茹でにされた儒学者

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※劉邦
 

残された2千の兵を使って増兵に成功した韓信は、軍備が整った所でいよいよ強国・斉へと進軍を開始します。その頃、劉邦の幕僚である儒学者・酈食其(レキイキ)が項羽との戦において以前として劣勢に立たされている漢の現状を考えて項羽と敵対している斉を味方に付けて戦局を優位に進めるべきであると劉邦に進言しました。

 

その後、劉邦は韓信が斉へ攻め入る事を知っていながらも酈食其の進言を取り入れ、彼を斉へと遣わします。どうせ味方になど付かないであろうと。ところが、斉は儒学者で有名な孔子を生んだ国もあってか酈食其は、斉王・田広や斉の宰相・田横に歓迎され挙句の果てには、漢に味方する事を約束して対韓信への攻撃に備えていた防御網まで解いたのでした。

 

「酈食其が斉を味方に付けた!」との報告は、当然韓信の元にも届きます。さて、どうしたものかと悩む韓信に蒯徹(カイテツ)は「何を躊躇なされてるのです?このままでは、貴方の戦功が一介の儒学者の舌先に負けてしまうのですよ。知らなかったと言ってこのまま斉を攻めるべきです!」と告げ、韓信に斉攻めを続行させたのでした。

 

そして、韓信への防御網を解いていた斉は意表を突かれてしまい、酈食其に騙されたと怒り狂った田広と田横は、酈食其の申す真実を知ろうともせずそのまま酈食其を釜茹でにして処刑しますが時すでに遅く、斉の本拠地である臨淄(リンシ)も攻め落とされ、強国として名を馳せた斉が韓信の前にあっけなく滅亡してしまうのでした。

 

第71話 楚と斉の同盟 

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※項羽
 

韓信に奪われた都・臨淄を遠くから見つめる田広と田横。そこには、深い憎しみと恨みしかありませんでした。そこで田横は、主君の田広に「本望ではありませんが、ここはまず耐え忍んで今まで戦ってきた宿敵である楚と同盟し、斉の国を取り戻しましょう」と進言し、田広も苦悶の表情を浮かべながらもその進言を取り入れたのでした。

 

そして、楚の彭城に同盟の使者として訪れた田横。今まで散々斉に苦しめられてきた楚が歓迎してくれはずもありません。鐘離眜(ショウリバツ)や季布らは「この際、憎き田横を殺してしまいましょう」と項羽に進言するくらいです。しかし、漢は同じ大敵であると自覚した項羽は、斉と同盟を結ぶ事を決断し配下の龍且(リュウショ)に10万の兵を与え、韓信の討伐に向かわせたのでした。

 

その後、韓信と対峙した龍且は「韓信は、油断がならない人物で警戒すべきです」と田横が心配してきたにも関わらず、自分の武を頼みとし田横の言葉に耳を貸そうともしません。やがて、韓信に河まで誘き寄せられた龍且軍は、そのまま水攻めに遭って壊滅状態となり、龍且も討ち死にしてしまうのでした。

 

第72話 仮の斉王

 

斉の国を得た韓信でしたが、酈食其との一件があった事で斉の民衆からは人道に背いた行為と見なされ以前として民心は田一族にありました。そこで蒯徹は「ここで正式に斉の国王となって民と田一族を突き放し、改めて民心を掴むべきである」と韓信に進言します。劉邦の反応を危惧した韓信でしたが半ば蒯徹に押し切られる形となり、劉邦の元へ仮の斉王にして欲しいと書かれた書簡を送ります。

 

その後、韓信からの書簡を受け取った劉邦は「ふざけるな!」と怒り狂いますが、張良から韓信に裏切られたらまずい対局を冷静に諭され「仮の王などとは言うな。正式の王となれ!」といって韓信の斉王即位を承認したのでした。一方、完全に孤立化してきた現状に焦りを見せ始める項羽は、韓信に漢からの独立を促し我々と同盟を結ぶべく使者として韓信の旧友である武渉を斉へと遣わしたのでした。

 

そして、迎えた韓信と武渉との対談。あくまで劉邦の臣下でいたい韓信は、武渉の独立の提案も同盟の提案も聞き入れません。また武渉との対談後、韓信に無限の可能性を感じている蒯徹は「今こそ第三勢力となって独立すべきです!漢と楚が戦っているのをひたすら静観し、両者が困窮せし時に漁夫の利を得て天下を統一しましょう」と。さらに「漢王は今貴方を必要としてますが、天下が統一された後はどうでしょうか?きっと貴方を警戒すると思います」と続けます。しかし、韓信はそれでも劉邦を裏切ろうとはしないので蒯徹は、後難を恐れて気が触れた変人へと変わり果てたのでした。※韓信の末路を考えるとここが最大の分岐ポイントであった

 

韓信が誘いに乗らないと知った項羽は、さらに焦ります。それを後押しするかの如く梁の彭越が楚の補給路を寸断し、山を挟んで対峙する劉邦軍も亀のようにその場に引き籠っています。そこで事態の深刻さを憂いた虞子期が項羽に怒られる事を覚悟の上で「劉邦の父親を劉邦の眼前で釜茹でにしてやりましょう」と提案します。案の定、気高いプライドを持つ項羽はその発言に激怒しますが虞子期も引き下がりません。そして、虞子期がこぼした「范増様ならきっとなさるはず・・・」との言葉に突き動かされた項羽がついに父親を劉邦の眼前で釜茹でにする事を決断したのでした。

 

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