色んなアンサー

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映画「メゾン・ド・ヒミコ」の見どころ

※目次

 

こちらの映画は、同性愛者の老人ホームを経営する男(ゲイ)とそのゲイが離婚した妻との間に出来た娘とイケメン愛人(男)とで繰り広げられるちょっぴり笑いあり谷ありな不思議な作品となっております。

 

バブル時代に東京・銀座で一躍人気者となった卑弥呼(田中泯)は、その後独立して神奈川県の海岸沿いに「メゾン・ド・ヒミコ」という名の同性愛者やオカマを対象とした老人ホームを設立しました。しかし、その卑弥呼が末期がんとなってしまい、老人ホームを運営していく事が困難になってしまうのです。

 

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卑弥呼には、吉田沙織(柴咲コウ)という元娘がおりました。彼女は、自分と母親を捨てた元父である卑弥呼とゲイな男を深く憎んでおりました。そんな沙織の元へイケメンのゲイ青年・岸本春彦(オダギリジョー)が訪ねてきた所から物語が始まるのです。また、正統派俳優である西島秀俊が女好きである人間を演じるのも見どころです。

 

<個人評価点>

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星7

<記事読了時間>

約5分 

 

※1部ネタバレ有り

 

お手伝いさん

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有限会社細川塗装に努める吉田沙織(柴咲コウ)は、数年前に母親を病気で亡くし親戚中から借りていた借金の返済に困り、日々風俗情報誌を読んでは高額の副職探しをしておりました。そんなある日、同僚の米田という女性から岸本春彦(オダギリジョー)という男性から電話があった事を告げられます。

 

「また奴か!」と思った沙織でしたが、その時会社に帰ってきた細川専務(西島秀俊)から「会社の前で1人の男がお前と会いたがってるぞ」と言われ、外に出ると今度は会社に直接春彦が訪問してきたのでした。

 

春彦は言います。「君の父親が末期がんで余命幾何だ。遺産相続の話もある。金に困ってるんだろ?風俗情報誌を見ていると米田から聞いた。日給として3万円出すから毎週日曜日にお手伝いさんとしてメゾン・ド・ヒミコに来て欲しい」と。父を心の底から憎んでいる沙織は「そんなの知らないよ!」と最初は断るのですが・・・。

 

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結局、沙織はメゾン・ド・ヒミコへと足を運ぶのでした。そこには、沙織が毛嫌いするゲイやオカマ達の世界が広がっていたのです。さらに、施設内の人間の1人・ルビーという中年のゲイから自分の事を「借金を抱えたブスだの化粧もしないブス」だのと散々言われてしまうのでした。

 

亡き母の写真

 

そして、迎えた元父・卑弥呼(田中泯)との再会。父を憎む沙織は、言葉を詰まらせ卑弥呼からの問いかけに対して終始無言を貫きますが、沙織の鋭い目を見て自分の娘だと卑弥呼は確信するのでした。「あの娘は、使えないわ!お手伝いさんを雇う際はしっかり人選しなさい!」と皆とテーブルを囲んで昼食を食べている時に卑弥呼は春彦に陰口します。

 

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しかし、沙織はお手伝いさんを続ける事を決意します。それは、意地というより老人ホームのリビングに飾ってあった亡き母の写真を発見し、異変に気付いたからでした。その写真では、母が帽子を被っておりそれは離婚してしばらくして経った後に自分が母にプレゼントした帽子だったのです。卑弥呼と母は、離婚後も自分に内緒で密会していたのか?・・・。事の真相に迫りたい沙織。

 

一方、近くの学校に通う4人の少年達から老人ホームを気持ち悪い集団だと小馬鹿にされ、挙句の果てには塀に「ここから立ち去れ!ゲイ撲滅!」と落書きされてしまうのです。また、その塀の修繕を担当したのが細川塗装でした。この頃から春彦は、細川専務に魅力を感じ目を付け始めます。ゲイの目で。

 

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ピキピキピッキー

 

時は流れ老人ホームの雑用、庭のプール掃除と時間が経過していくに連れ次第にルビーを始め他の老人ホームメンバーとも打ち解け始めた沙織は、ルビーから息子とその娘の話を聞かされます。実は、息子はルビーがオカマだという事を知りません。また、孫娘が「ピキピキピッキー」と喋るアニメのキャラが好きでそのセリフが書かれた年賀状が毎年贈られてくるのだと嬉しそうに言ってきます。

 

ピキピキピッキーには、振り付けもありそれを真似ようとするルビーでしたがうまく出来ません。そこで、沙織がルビーの前でピキピキピッキーのキャラに成りきってお手本を披露するのでした。余りの良さに感激するルビーでした。しばらくして某大学のゲイグループが老人ホームに訪問してきます。

 

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彼等は、全身マッチョで甘いマスクと老人ホームのゲイ達が喜ぶ全ての要素が備わっておりました。ホームパーティーでは、そのゲイグループに群がっていく老人ホームの連中。しかし、ここでルビーが突然脳卒中を引き起こし倒れ込んでしまいます。その症状は、全身麻痺はおろか意識すら戻るか分からないと言った重症だったのです。

 

春彦を始め老人ホームのメンバー達は、ルビーをこのままここに滞在させるのか、春彦が提案するルビーの息子に全てを打ち明けて引き取ってもらうのかで意見が分かれてしまいます。卑弥呼から経営を任されている春彦は、老人ホームのスポンサーであった会社の社長が脱税疑惑で逮捕され、資金援助が見込めない事で老人ホームを今後も続けていけられるかどうかに悩んでおりました。

 

覚醒出来ない春彦

 

愛する卑弥呼とすっと一緒にいたい、メゾン・ド・ヒミコを何とか続けていきたいと切に願う春彦。しかし、卑弥呼が大量の吐血をし沙織と共に看病している時に「私に遺産は残っていない。老人ホームを建てる時に全財産を使ってしまった」と言われ、もうどうしていいのかが分からなくなってしまいます。また、沙織が「母さんと会っていたのに何故、教えてくれなかったの?絶対アンタを許さない!」と言いますが、卑弥呼から「まっとうな答えだと思う。けど、私は貴方の事が好きよ」と言われ、言葉を失ってしまいます。

 

そんなある日、沙織はメンバーの1人・Aから「ドレスを着て外に出たい!」と言われたので春彦と協力してメンバー全員でドレスを着たゲイと紳士服を着たゲイとで組み合わせ、ディスコへと突入するのでした。そこには、昭和の名曲をバックにダンスを楽しんでいる人達でいっぱいでした。Aは早速沙織を連れてトイレに入り「実は私、トイレで化粧をしてみたかったんだ」と嬉しそうに話します。

 

トイレで化粧を済ませ意気揚々なAでしたが、いきなり地獄に落ちてしまいます。サラリーマン時代の元同僚がそこにいたのでした。「え?本当にゲイになったの?めっちゃウケる」と馬鹿にされまくるのでした。意気消沈したAを見て沙織はその男に「お前!Aに謝れよ!」と小競り合いになります。偶然その光景を見ていた春彦は、突然沙織に興味を抱き始め沙織を強引に連れ出してダンスをしてキスまでしてしまいます。春彦がゲイからバイ(男女どちらもいける)へと変わったというのか?

 

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しかし、春彦は変わりませんでした。その後、沙織とSEXを試みようとしましたが中途半端に終わってしまうのです。どうしても覚醒出来ない春彦。2人の間に微妙な亀裂が出来てしまうのでした。鬱憤の晴れない沙織は、その後に何故か女好きの細川とSEXします。しばらくしてルビーの息子が父を引き取りに老人ホームへと訪れます。そこで沙織は「結局、引き渡すの?仲間でしょ!」と痛烈にメンバー達を批判しますが、春彦から「文句あるならここから立ち去れ!」と言われたので老人ホームのお手伝いを辞めてしまうのでした。沙織が居なくなったメゾン・ド・ヒミコ。ついに、卑弥呼も死んでしまいます。そして、迎えた卑弥呼の葬儀。果たして、沙織は父の葬儀に来てくれるのか?春彦と沙織は、今後どうなってしまうのか( ゚Д゚)