※目次
こちらの映画は、前回紹介した「アウトレイジ」に続いてその第2弾となる作品となります。
山王会内部の陰謀に巻き込まれた大友(北野武)は山王会会長である関内(北村総一郎)の命令を受け自分の親に当たる池元組組長である池元(國村準)を殺害した事によって親殺しの汚名を被ってしまいました。そして、池元組の若頭である小沢(杉本哲太)の手により、大友組若頭の水野(椎名桔平)を始め次々と組員達が殺され、大友組は壊滅し金庫番を務めていた石原(加瀬亮)も山王会に寝返ってしまう事になるのです。
1人だけになってしまった大友は苦渋の決断の末、刑事である片岡(小日向文世)の勧めで刑務所に服役する事を選びます。そして、刑務所の中で服役していた元村瀬組若頭の木村(中野英雄)に腹部を刺され死んでしまったとされていましたが・・・。
またその頃、山王会本部でも会長の関内と池元組若頭の小沢が山王会若頭である加藤(三浦友和)の手によって殺害されてしまい、この事件は闇に葬られ加藤が山王会会長の跡目を引き継いだのでした。
<個人評価点>
満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星7
<記事読了時間>
約5分
※1部ネタバレ有り
あれから5年後・・・
山王会の内部では大幅な改革が進んでおり、加藤が会長になった事で空席となった若頭に、元大友組の金庫番であった石原が座り、関内会長のボディーガードでしかなかった舟木も山王会の幹部に抜擢されておりました。また、加藤と石原によって山王会の規模がますます拡大し、その勢力は政界に影響するまでになっていたのです。
しかし、出世した片岡の後釜であった刑事の山本をホステスを使って殺した事により、山王会は警察上層部に目を付けられてしまいます。警察はマル暴対策本部を設置し、山王会への取締を強化した事によって、事態を深刻に捉えた片岡が山王会本家へ赴き加藤に一計を授け恩を売る事になります。
そこで、片岡は石原と舟木の異例の出世に疑問を感じ「何か裏があるのでは」と直感します。また、新参者の石原が下す組の経営方針が気に入らない山王会古参幹部(恐らく若頭補佐辺りと思われる)富田(中尾彬)や白山・五味ら一派と確執が生じておりました。
あの男が生きていた
片岡は、後輩の繁田(松重豊)と画策し山王会古参幹部の富田らに接近し山王会でクーデターを起こすよう焚きつけました。そして、自分も同席するから山王会と東と西で日本を二分する関西の巨大指定暴力団である花菱組組長の布施(神山繁)に協力を要請するように提案します。
片岡の誘いに乗った富田は、片岡と共に花菱組本家を訪れ布施と花菱組若頭の西野(西田敏行)らに接近し協力を依頼しその話を受けた布施と西野はこれを承諾したのです。ところが、富田のクーデターは花菱組からの情報と側近の白山と五味の裏切りによって山王会の加藤会長の元へと漏れ伝わり、富田は粛正されてしまいます。
同席した片岡も花菱組に裏切られ加藤から呼び出しを喰らってしまい詰問されます。追い詰められた片岡は、ここでついにあの男の名前を加藤と石原に伝えたのでした。
大友は生きていると・・・。
それを聞いた加藤は、大友が出所したら面倒を見てやると片片岡に告げ、石原は闘争心むき出しになってしまいます。
大友が仮出所・因縁の木村と和解
「もう、大友を使うしかない」と思った片岡は、後輩の繁田の制止を振り切って、大友を仮出所させます。服役10年を覚悟していた大友は、この突然の仮出所に「また、お前何か企んでいるな」と片岡を問いただしますが、片岡から「加藤と石原に子分を殺されたケジメを付けなくていいんですか!」と言われ沈黙してしまいます。
しかし、大友1人ではどうしようも出来ないと思った片岡は元村瀬組若頭で現在バッティングセンターの経営をしているカタギの木村に接近し「このまま終わっていいのか」と焚きつけます。そして、片岡の声で再び決起した木村は大友に協力する事を決意します。ところが、肝心の大友はすでにヤクザ稼業に嫌気が差しており数少ない知り合いの韓国系フィクサーの会長チャン・テソンの庇護を受ける有様でした。
片岡は、何とか2人を結び付け和解させ「2人がこうなったのも山王会が原因」「実は花菱組は山王会を好ましく思っておらず潰したがっている」等と巧みに言葉を並べ争わせようとしますが、大友は動こうとしませんでした。感極まった片岡は、自らの手で山王会若頭の石原が経営する会社へ発砲し、大友の仕業だと思わせる事にします。
そして、大友の仕業だと思った石原はヒットマンを大友の元へ襲撃させ重傷を負わせます。大友の警護を務めていた木村の子分である嶋(桐谷健太)と小野(新井浩文)は、大友を守れなった罪を木村に問われ、こっぴどく怒られてしまいます。
花菱組に接触と反撃の狼煙
大友を襲撃された事によって怒り狂った嶋と小野は2人で山王会を襲撃し殺されてしまいます。この2人の死によってついに大友は立ち上がる事になるのでした。そこで木村は「花菱組の若頭補佐である中田(塩見三省)と面識がある」という事で2人は中田を通じて山王会に接触する事に成功しました。
しかし、花菱組からの風当たりが強く挙句の果てには大友と花菱組若頭の西野・若頭補佐の中田による口論が激化し、収拾が付かなくなった為、木村は自らの指を喰いちぎってその場を収めたのでした。ただ、花菱組組長の布施は2人を高く評価し「使えるかもしれん」と言い放ち、腕利きのヒットマン(高橋克典)らを大友と木村の元へ派遣し、援護するように西野と中田に言って聞かせたのでした。
その場を後にした大友と木村は、兄弟分の盃を交わし花菱組の協力を得て山王会へ反撃の狼煙を上げる事となります。まず、手始めに襲ったのが嶋と小野を殺害した舟木でした。舟木を追い詰めた大友は、ドリルで舟木を脅し決定的な証拠を録音します。
舟木から「加藤会長が先代を殺害した」と。
早速、この録音機を花菱組に提出した事によって花菱組本家に呼び出しを喰らってしまった山王会の加藤会長は、ここから破滅の一途を辿っていく事となります。また、自分の出世と我欲の為に人を陥れる事を厭わない片岡は裏で「花菱組と山王会が争う事になったのは俺の手柄だ」と警察内部で自賛しますが、ついにそんな片岡にも鉄槌が下される事となるのです。
果たして、大友と木村はどのように復讐を果たすのか( ゚Д゚)
※アウトレイジシリーズ1
※アウトレイジシリーズ最終章