色んなアンサー

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映画「サバイバル・ファミリー」の見どころ

※目次

 

こちらの映画は、ある日突然起こった電気ショックで世界中で電気が使えなくなってしまい、当たり前のように暮らしていた生活が出来なくなってしまった人間達による己の生死を掛けたサバイバル・コメディ作品となっております。

 

物語の主人公である仕事一筋、家内では家族に空威張りをする鈴木一家の父・鈴木義之を演じるは、小日向文世。おっとりマイペースで穏やかな性格をしているがどこか頼りない妻・光江を演じるは、深津絵里。同級生に片思いをするちょいオタクな大学生の息子・賢司を演じるは、泉澤祐希。オシャレ好きで毒舌が光るミーハー女子高生の娘・結衣を演じるは、葵わかな比較的平和でごく平凡な生活を送る鈴木一家でしたが、各々の個性が強すぎてどこかまとまりに欠ける家族でもありました。

 

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他にも、時任三郎・藤原紀香・柄本明等といった豪華メンバーが出演しております。とにかく面白かったです。電気が無くなった時のリアルな実態、電気の大切さ、人間同士の絆や本能であったりと見どころがたっぷりある良作でした。是非おススメしたい映画です。

 

<個人評価点>

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9

<記事読了時間>

約5分 

※1部ネタバレ有り

 

電気ショック

 

今日もごく平凡な鈴木一家の一日がスタートします。サラリーマン部長である義之(小日向文世)は、会社のデスクに座って忙しい日々を送っておりました。妻の光江(深津絵里)は、田舎の鹿児島県に住んでいる釣り好きの父・重臣(柄本明)から定期的に送られてくる魚をさばくことが出来ず、悪戦苦闘。それを見た娘の結衣(葵わかな)から「また、送られてきたの?いらないんだけど勘弁してよ!」と言われる始末でした。

 

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迎えた夜、息子の賢司(泉澤祐希)が大学から帰ってきますが、ヘッドホンと携帯に夢中で「ただいま!」も言わずに自分の部屋へ直行。ソファーに座ってテレビを見ながら一人お酒を楽しむ義之は、子供達への対応も適当でした。光江から「賢司と結衣の携帯代が高すぎて困ってる」と言われても「仕事で疲れてるからまた今度」と面倒臭そうに返事します。実際、賢司と結衣はスマホに夢中です。こうして鈴木家の一日が終わるのでした。

 

次の朝、フッと目が覚めた義之は光が射す窓を見て慌てふためきます。時計が止まっていてアラームが鳴らなかったのでした。「今、何時?」と光江に聞くと「テレビも冷蔵庫も電話も全て止まっていて困っていたのよ」と言われます。家のブレーカーを上げても電気が供給されません。パニックに陥る鈴木家でしたが、立ちすくんでいても仕方ないのでとりあえず各々通勤・通学するのでした。この時、すでに世界中で全ての電気が使えない電気ショックが起こったのです。なぜか車のバッテリーまでもが。

 

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決断を下す

 

急いで会社へ向かう義之でしたが、向かった駅で人が溢れかえっており電車が全て止まっている事を知ります。同時に、電気が止まったのが我が家だけではない事も知ったのでした。これは、学校も同じで結衣の高校では先生が1限目の授業に間に合わないので自習となり、賢司の大学では片思いをしている同級生が学校に来ていませんでした。

 

光江は、近所の住民達の勧めもあって非常食品を買いにスーパーへと向かいます。そこには、レジが使えない事で会計はそろばんを使って行っていたので順番待ちの人で溢れかえっておりました。「今日だけだろう」と世の中の人間の大半がそう思っておりましたが、二日三日と経っても一向に電気が復旧されませんでした。ついには、会社も学校も連絡待ちで自宅待機となるのです。

 

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やがて水源が断たれ、食糧も底をついてきた事でついに家を飛び出して田舎へと向かう人達が増えてきました。義之の会社の同僚である高橋(宅麻伸)「水源を求め、今から山へと向かう」と家族を引き連れて向かいました。「それは、おおげさだろう」と思う義之でしたが、次第に事態の深刻さに気付き始め思い切って決断を下すのです。「羽田へ向かって飛行機で光江の田舎がある鹿児島へ行こう!」と。それは、羽田まで環8通りをひたすら自転車で向かうといった大胆な計画だったのです。

 

自転車の地獄旅

 

「そんなの絶対嫌だ!あんな田舎に行きたくない!」と結衣は反対しますが、中身は無いが「俺に付いてくればいい!」の父の一声で渋々賛同するのでした。ATMが使えなくなった事で飛行機代に困った鈴木家でしたが、光江が隠し持っていた大金のへそくりを見て安心します。しかし、やっとの思いで着いた羽田空港も全便が欠航していたのでした。十分に予想出来た事なのに。そこで義之がとんでもない事を口にします。「自転車で鹿児島まで向かおう!」と。噂で大阪より西では電気が供給されていると聞かされていたのもありました。

 

もちろん、1番反対したのは結衣です。でも、義之はここでも強行しました。そして、始まる自転車の地獄旅。道中では「水一本2500円」とぼったくる行商人や水と米を交換する等といった闇商人風情で溢れてきます。本屋でもほとんどの地図が盗まれており小学生が使う教科書の中のざっくりとした地図しかありませんでした。案の定、地図はおおまかでしか表記されておらず、走っては行き止まりを繰り返しルートは勘に頼るしかありません。

 

そこで光江は、高速道路に目を付け東名高速道路を使って西進する事にしました。そこには、同じ考えを持つ人間達で埋め着くされていたのです。でも、下道をひたすら走るよりかはグンと効率が上がりました。道中では、米か水を上げたら暗闇のトンネルの道案内をしてくれる4人の婆さん達と遭遇したり、パーキングエリアで水を盗まれたり、いきなりの大雨にさらされて路頭に迷ったり、義之が下痢を起こしてしまう等ハプニングにも遭いましたが、火に使う発煙筒や車に使う精製水を飲料水に猫の餌用の缶詰を非常食にしたりと物資の補給の面で充実したのもあって悪い事だらけではありませんでした。

 

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また、サバイバル大好き一家・斎藤敏夫(時任三郎)とその妻・静子(藤原紀香)の家族と出会い、サバイバルの知識を教えてもらいます。その息子が持っていたカメラで記念撮影もしてもらいました。

 

決死のサバイバル

 

その後、鈴木家と斎藤家はしばらく行動を共にしますが大阪行きと名古屋行きの分岐点で別れを告げます。そして、ついに大阪・天王寺にある通天閣へ到着します。「ん?」10秒くらい鈴木家は沈黙します。電気が付いていなかったのです。ここで溜まっていた結衣と賢司の不満が爆発してしまい「父さんはいつも口だけじゃないか!」と怒りをあらわにし、喧嘩が始まってしまいます。父の権威が完全に失墜してしまった瞬間でした。

 

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沈黙を続ける鈴木家は、兵庫県須磨海浜水族館で行われていた地域住民達による水族館の魚を使った炊き出しも分けてもらえず、心も体も限界に到達します。そして、岡山県の農場に差し掛かった所で動けなくなってしまいます。「もう、ダメだ!」と。限界を超えた義之が目の前にいる虫を捕まえて食べようとしたその時、「ぶひ~」と草を食べている豚の声がしたのです。鈴木家4人全員がハンターへと変わった瞬間でした。どこで手に入れたのかが分かないロープを光江から受け取った義之は、最後の力を振り絞って豚を捕まえようと追いかけます。3人もそれを手伝います。

 

そして、豚と交錯してしまった義之は、肉弾戦の末なんとか豚を捕獲します。しかし、ナイフで豚をさばこうとしても誰も怖くて出来ません。そこに「なんじゃぁぁ」と大声でこちらを怒鳴りつけてくる爺さんがおりました。豚の飼い主である田中善一(大地康雄)です。彼は、豚を殺した代わりに農場から逃げてしまった豚を捕まえてくれるのに協力してくれたら許すと言ってきます。また、飯も提供してくれると。

 

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鈴木家の目の前に広がる久しぶりの食事。ご飯、梅干し、茄子ときゅうりの漬物、目玉焼き、豚の燻製に夢中で食らいつく4人。結衣は、あまりの嬉しさに泣いてしまう程でした。そして、久しぶりの風呂(五右衛門風呂)に寝所で布団と感激が堪えません。しかし、仕事はハードでした。特に、豚の屠殺シーンはえぐかったです。しかし、別れは付き物です。仕事を終えた鈴木家は、鹿児島へと向かうため田中に別れを告げるのでした。再び、鹿児島への自転車旅が始まります。久しぶりの人間らしい生活をした事により気力はすっかり回復しました。しかし、ここで鈴木家に災難が訪れるのです。地図には、この先に橋があると記載されていたモノが実際は橋が無かったのでした。ここで鈴木家は筏を作って決死のサバイバルへと挑戦するのです。

 

川に流されてしまう義之。義之と生き別れた3人が野良犬達に襲撃されるといった数々のハプニングがこの先に待ち構えているのです( ゚Д゚)

 

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※小日向文世映画の前記事