色んなアンサー

色んなアンサー

色んな分野において私なりの答えを出していくブログ。

MENU

映画「殿、利息でござる!」の見どころ

※目次

 

こちらの映画は、日本の江戸時代にあった実話を元にした人情味溢れる時代劇作品となっております。

 

主演には、阿部サダヲ。共演には、瑛太妻夫木聡竹内結子西村雅彦山崎努らといった豪華メンバーで構成されております。また、友情出演ではありますがオリンピックで2つの金メダルを取ったフィギュアスケート選手である羽生結弦(仙台藩7代目藩主・伊達重村)が出演している事でも有名な作品です。

 

f:id:naoraou:20190126230540j:plain


物語の舞台となるのは、仙台藩の中にある吉岡宿という小さな宿場町。その町では、仙台藩に課された政策によって現地の民が貧困に遭ってしまい、中には夜逃げをする家族や売上を維持出来ず店を畳んでしまった家が続出しておりました。そこで「このままでは、吉岡宿そのモノが無くなってしまう」危機を感じた民衆達が一致団結し、立ち上がるのです。

 

<個人評価点>

満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星8

<記事読了時間>

約5分

 

※1部ネタバレ有り

 

伝馬役

 

「真っ暗闇に今日もか」と夜逃げをする家族。すると、先代・浅野屋甚内(山崎努)から「あんたには銭を貸していたな」と言われ、膝を付いて「お許しを・・・。」と泣きつく亭主がおりました。それから10年・・・。

 

時は、明和三年(1766年)・・・。

 

f:id:naoraou:20190126230721j:plain


仙台藩の小さな宿場町・吉岡宿に京から1人の男が帰ってきました。その男とは、茶師の菅原屋篤平治(瑛太)。彼は、京でみつけた若妻を連れて貧困で苦しむ吉岡宿を少しでも活性化させようと自らが学んだ茶を広めにきたのです。

 

しかし、その道中で肝煎(きもいり)と呼ばれる吉岡宿の長・遠藤幾右衛門(寺脇康文)に出迎えられ若妻が乗っていた馬を没収されてしまいます。その有様を見て「相変わらず貧しい町だな」と思う篤平治と突然の出来事に唖然とする若妻。というのは、吉岡宿は藩の物資を次の宿場まで運ぶ事を義務付けられた仙台藩の政策「伝馬役」によって町の人間のほとんどが駆り出されてしまい、それに懸かる費用も町で全て捻出させられていたのです。その政策によって町民は貧困に苦しみ、あるモノは売ってと生計を立てていたのでした。

 

馬を没収され町に帰った篤平治でしたがちょうどその時、町では「伝馬役」の真っ最中で藩から派遣された代官が見回りにきておりました。また、篤平治はそこで酒屋穀田屋の主人・十三郎(阿部サダヲ)と久しぶりの再会を果たしますが、彼は何か胸に一物抱えておるようでした。そして「このままでは、吉岡宿が無くなってしまう。代官にお願いせねば!」と逸る十三郎を「死にたいのか!」と制止します。篤平治が横に入った事で代官はその場を去り、膝から崩れ落ちる十三郎でした。ここからこの2人による「一大博打」が始まるのです。

 

f:id:naoraou:20190126230623j:plain


 

利息でござる!

 

吉岡宿では、度重なる貧困で夜逃げする人間や店を畳んでしまう人間が続出した事によって人口が年々と減っていき、取り残された町民達はさらに困窮するといった悪循環に陥っておりました。そんな町を想う十三郎から「なんとか町を救う方法はないか?」との問いに財政に苦しんでいる仙台藩の実情を知っていた篤平治は「仙台藩にお金を貸してその利息で儲けて町を救おう。そう、利息でござる!」と冗談混じりで答えました。と言うのもその貸付金額とは、1千両で現在単価に変えるとなんと3億円であり毎年の返済利息は百両と一見跳ね返りが大きい話にも感じられますが、それを10人で割ると5百貫(3千万円)ずつ用意しなければならず、しかも自分達には一切利益が無いといった無謀な提案でもあったのです。

 

しかし、十三郎から「天才だ!さすがだ!」と言われ本気にされてしまうのでした。内心では「そんなお金集まるわけない。冗談のつもりだったんだけどなぁ」と思う篤平治でしたが、ある日若妻と茶畑で農事をしていると十三郎から「同志を連れてきた!」と味噌屋の十兵衛(きたろう)を紹介されるのでした。

 

f:id:naoraou:20190126230757j:plain


「え!マジかよ!」と冗談のつもりでいた篤平治でしたが、十三郎の熱意によってどんどんと話が先に進んでしまいます。一度、十三郎を落ち着かせるべく篤平治は「こんな大事な話を肝煎に内緒で進めてはいけない」とし、2人は町の長である肝煎・幾右衛門の家へと説得に向かいました。

 

次々と集まる同志

 

皆でお金を募って仙台藩に貸付し、その利息で得たお金で「伝馬役」によって困窮する町を救おうという提案を聞いた幾右衛門は、とても感動しあっさりと同志に加わる事となります。すると「今度は大肝煎を説得する必要がある」と篤平治は言ったのでした。大肝煎とは、千坂仲内(千葉雄大)という人物で肝煎の上に立つ人間であり、40の町や村の長で町人と役人とのパイプ役的存在でした。

 

「彼はとても若くて侍を目指しており藩に懇意でもある為、この提案には絶対賛同しない!」と幾右衛門は行くのを渋りますが、十三郎は「絶対に説き伏せないといけない」と強い気持ちで篤平治と幾右衛門を引き連れて千坂の家に向かったのでした。すると、千坂の口から「私利私欲なく町の為だけに自ら犠牲になるとは」と涙ながらに感動を浮かべ、彼も幾右衛門と同様であっさりとこの提案に賛同したのでした。

 

その後、冗談混じりで言った提案で5人の同志が集まった篤平治は、言い出しっぺでもあるので大事にしていた私財を投げ売って5百貫作り、若妻にも「旦那様は、ご立派です!」と言われさらに親愛関係が強まったのに対し、十三郎宅では家の将来を考え私財売りに反対する息子と吉岡宿の将来を重んずる父親とで確執が生じておりました。また十三郎にはもう1つの顔があったのです。それは実父の先代・浅野屋甚内と実弟の現・浅野屋甚内との過去にありました。

 

浅野屋甚内

f:id:naoraou:20190126230837j:plain


時は過ぎ、5人の中で内密にしていた提案が居酒屋女将・とき(竹内結子)が店に訪れた町民に流した事によって町全体へと提案が漏れ伝わりました。その影響で両替屋・遠藤寿内(西村雅彦)早坂屋新四郎小間物屋善八新たに同志に加わったのです。さらに、貸した金はきっちり受け取るけち臭い等で評判の悪い酒屋・浅野屋甚内(妻夫木聡)「私も払います!」提案に賛同してきたのでした。そして、ついに目標だった1千両を集める事に成功したのです。

 

しかし、実弟が同志に加わった事で「5百貫は残していくけど俺は、この同志から抜ける!」と言い出した十三郎。彼は、浅野屋の長男として生まれたにも関わらず穀田屋に養子に出された事に不満があり、また物事に対して非常に細かく性格も冷ややかで人情味の無い父と弟を毛嫌いしていたのでした。それは、大人になっても変わらずこの後しばらく消息を絶ってしまいます。

 

一方、集めた1千両を持って皆を代表して役所へ赴いた大肝煎の千坂でしたが、仙台藩の重臣である出入司・萱場杢(松田龍平)利息で儲けようとしている腹が読まれてしまい、提案を却下されてしまいます。せっかく集めたのに無に終わってしまった篤平治の提案。千坂も役所と町人の間に立つ存在である為、どっちつかずの状態になってしまいます。もう打つ手無しかと皆がそう思った時、先代・浅野屋甚内と現・浅野屋甚内の知られざる顔が明かされた事によって全てが進展して行く事となるのです。完全な誤解をしていた十三郎。

 

f:id:naoraou:20190126230905j:plain


果たして、浅野屋甚内2人の知られざる顔とは?そして、十三郎の誤解とは?気になる続きは、この先にあります( ゚Д゚)

 

www.naoraou.com

 ※阿部サダヲ映画の前記事

 

 

www.naoraou.com

 ※妻夫木聡映画の前記事