※目次
こちらの映画は「GANTZ」等の大ヒットコミックをこの世に輩出した奥浩哉氏の作品を実写化した映画となります。
キャストには、約20年ぶりの映画主演となるとんねるずの木梨憲武と今作で初の悪役を演じる人気トレンディ俳優の佐藤健となります。他にも、二階堂ふみ・三吉彩花・濱田マリ・斉藤由貴・伊勢谷友介といった顔ぶれとなっております。
街外れの裏山みたいな所で偶然出会った犬屋敷壱郎(木梨憲武)と獅子神皓(佐藤健)は、そこで突如事故にあってしまいます。そして、2人は事故の影響を受けて超人的な能力を手に入れる事になりますが、その能力の使い方で2人は異なってしまうのです。
壱郎は人を救うために能力を使い、獅子神は殺人のために能力を使います。それは、やがて2人の対決を決定づけるモノとなるのです。
<個人評価点>
満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星7
<記事読了時間>
約5分
※1部ネタバレ有り
家族に馬鹿にされ、仕事では無能な情けない父親
都内で小さな一軒家で暮らす壱郎は、4人家族の父親ですが家では何かと家族に馬鹿にされてしまい、職場では度重なる失敗で同僚の足を引っ張り、上司に何度も怒られてしまう情けない日々を送っておりました。
そんな壱郎の心の支えとなっていたのが、家の庭に紛れ込んできた柴犬の「はな子」でした。壱郎は、家族に内緒ではな子を養おうとしますが、妻の万里江(濱田マリ)に見つかってしまい「今すぐ捨ててきなさい」と言われてしまいます。
そして、あまりにも惨め過ぎる壱郎へさらに追い打ちをかけるかのような出来事が訪れます。それは、健康診断の結果で「C判定・再検査が必要」ということで、病院へ診断に行ったら「貴方はステージ4の末期がんを患っており、余命は3ヶ月だ」と医師から無情の宣告を受けてしまったからです。
超人的な能力を得る壱郎と獅子神皓との出会い
医師から「家族に伝えて下さい」と言われ、絶望に陥る壱郎でしたが意気地なしの性格もあって家族に伝える事が出来ませんでした。また、度重なる妻からの言葉もあって犬のはな子を捨てる事にします。しかし、いくらはな子を突き放してもはな子は壱郎から離れる事はありませんでした。
やがて、街外れの裏山へ辿り着いた壱郎はそこではな子を一度抱きしめ捨てる事を諦め、その時ベンチに座っていた高校生の少年を偶然発見します。彼は獅子神皓(佐藤健)でした。そして、2人が接触をしようとした時に強烈な光が彼等を襲い、壱郎はその衝撃で気絶してしまいます。その後、目覚めた壱郎の前に獅子神の姿が無く、居たのは犬のはな子だけでした。
壱郎は、そのまま帰宅し万里江に「朝まで何処行ってたの?早くご飯食べて!」と言われ味噌汁を口にしますが「味が全くしない」という事態に見舞われ水道水をがぶ飲みし、家族全員に呆れられてしまいます。そして、部屋に逃げ込んだ壱郎はいきなり腕から出てきたライフルで味噌汁を吐いてしまい「ついに自分は幻覚を見るようになったのか」と悲嘆にくれます。実は、この時光の衝撃で超人的な能力を得た壱郎でしたが、まだ自分の能力に気付いていませんでした。
少年を救った壱郎と獅子神という男
職場に出社しついにリストラを宣告される壱郎は、外でボロボロになった今にでも死にそうな鳩を偶然見つけ「まるで自分の分身のようだ」と思い、両手で鳩を包みました。すると、鳩が復活したのです。そして、自分が授かった超人的な能力に気付いた壱郎は、病院から助けを求める発信を自分のテレパシー能力で傍受し、1人の瀕死の少年を救ったのでした。
一方、もう1人の超人である獅子神皓という男は都立校に通う高校生で、壱郎の娘である麻理(三吉彩花)と同クラスでした。しかし、2人はお互いの顔を知っている程度で友達ではなく、獅子神の友達は不登校の直行だけでした。そして、獅子神は直行の家へ行き光の衝撃で授かった超人的な能力を直行に見せつけ驚愕させたのでした。
その後、直行を強引に学校に連れてきた獅子神は、直行をイジメるクラスメートを力で押さえつけ直行へのイジメを辞めさせました。また、放課後に獅子神に片思いしていた渡辺しおん(二階堂ふみ)から告白されますが「ありがとう」と返すだけでした。獅子神は、母親(斉藤由貴)と2人暮らしをしており大のマザコン男だったのです。また、母親と離婚し幸せな家庭を築いていた元父親を、陰では恨んでいたのでした。
獅子神の暴走
離婚後も元父親と音信があった獅子神は、貧乏な母親の勧めもあって夕飯を食べに元父親宅へ訪問します。表向きでは父親に愛想を振りまいてはおりましたが、家族間で戯れるその有様を見て母親の心中を悟る獅子神がここで元父親に対して殺意を膨らませます。そして、その内に秘めた殺意が関係のない調布の一家へと差し向けられ、指から繰り出す3発の銃弾で家族3人を惨殺します。
テレパシーでその家族の娘から「助けて」と傍受した壱郎はその場に駆け付けますが、時すでに遅く獅子神から銃弾を受けてしまうのでした。その後、母親の元へ向かった獅子神は「一緒にパリで住もう」と母親に言いますが、調布一家殺人事件の容疑を掛けられた獅子神の前に、刑事の萩原(伊勢谷友介)とその部下達が立ちはだかってきた為、やむなく母親を残して逃亡してしまいます。
やがて、息子の過ちとマスコミの度重なる来襲に苦しんだ母親は自殺してしまい、その報せを聞いた獅子神は発狂し殺人鬼になってしまいます。まずは、母親の死をあざ笑った2chの住人達(太ったオタクから)へPCやスマホの画面越しに次々と銃弾を浴びせ、血祭りに上げていきます。
また、母親を失った後に自分を匿い心の支えとなってくれたしおんも萩原率いる特殊部隊に殺されてしまった事によってその怒りは日本国民1億2千万人に向けられてしまいます。
止まる事の知らない獅子神の暴走・・・。
そして、何としても友達を止めたい直行は天に向かって「誰か皓を止めて!」とお願いすると、テレパシーを傍受したあの男が直行の元へ現れたのです。
その男とは、犬屋敷壱郎・・・。
果たして、壱郎は獅子神の暴走を食い止める事が出来るのでしょうか( ゚Д゚)