色んなアンサー

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大ヒット作「項羽と劉邦 Kings War」 第46・47・48話を斬る

※目次

 

群雄達の策略編・・・。

 

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第46話 巴蜀の王

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※義帝(懐王)
 

項羽によって咸陽(カンヨウ)を焼き討ちされた光景を近くの丘陵で見届けた劉邦は、「項羽に咸陽を渡すべきではなかった。罪もない人々が犠牲を被ってしまった」と深く後悔し、項羽との敵対心を強めます。しかし、腹心の蕭何(ショウカ)に「項羽に反旗を翻す時期ではない。今はひたすら耐えるべきである」と諭されたのでした。

 

また、范増の入れ知恵と項羽の論功行賞によって劉邦は当時の中国で不毛の地とされていた巴蜀の王に封じられ、僻地へと追いやられてしまいます。ただ、蕭何の研究によって巴蜀という地は険しい山に囲まれた天然の要害であり、進入するにも崖を削った桟道を通らねばならない為、今まで誰も巴蜀に近づこうとしなかっただけであり、実際は長江からの豊富な水源と豊かな盆地に恵まれた肥沃な土地である事が判明されたのでした。

 

一方、咸陽の焼き討ちに心を痛めた項羽の正室・虞姫は、咸陽の町中で瀕死になっていた若姜(ジャクキョウ)という女性を救出しました。その後、二人は意気投合して姉妹の契りを結びますが、各諸侯との領土問題と英布への褒賞に頭を悩ませる項羽によって若姜が英布の元へと輿入れし、英布の不満を取り除く事に利用されたのでした。

 

第47話 さらば項軍

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※宋義(三国志では、袁術役)
 

しばらくして各諸侯は、各々の拠点へと帰還しますが趙の時代から犬猿の仲だった張耳(チョウジ)と陳余、さらに魏王の魏豹は項羽が下した領土の分配に不満を抱いておりました。しかし、項羽の武に恐れる三者はこれをただ黙認するしかありません。

 

また、巴蜀の劉邦の見張り役に抜擢された秦からの降将である章邯(ショウカン)、司馬欣(シバキン)、董翳(トウエイ)の三者は、それぞれ王に封じられ三秦と名付けられますが、項羽に与えられた守備兵3万人のほとんどが老人や病人といった人間で構成されており、さらにそれらの兵を用いて荒れ果てた咸陽一帯の治安維持を行わなければならないといった過酷な状況でした。そこで章邯は独断で軍を三つに分け、農業に力を注ぎ国力の回復に努めたのでした。

 

その頃、鐘離眜(ショウリバツ)に別れを告げ項羽の元を出奔した韓信は、残虐非道な項羽と真逆の道を行く劉邦に興味を抱き、巴蜀へと向かったのでした。そんな中、劉邦陣営では脱走兵が増加していきます。主な理由としては、僻地である巴蜀に行きたくないからであり、それは盧綰(ロワン)や樊噲(ハンカイ)らも同じで陣中では不平不満が飛び交うのでした。

 

第48話 酒蔵の密談

 

劉邦陣営が不穏な空気で包まれる中、幕僚の張良が韓王から呼び出しを受けてしまったので再び劉邦の元を去ってしまいます。また張良は、その置き土産として劉邦に1計授けました。その計とは、漢軍が北進出来ないよう桟道を焼き討ちして項羽に歯向かうつもりはないとみせてこれを油断させ、今は臥薪嘗胆に努め来たるべき時に力を蓄える為の計略でした。

 

案の定、劉邦が桟道を焼き討ちしたとの報告を受けた項羽は安堵の表情を浮かべ「あの老いぼれめ。一生、僻地で生活していろ!」と余裕綽々です。ただ、自らが繋ぎ合わせた英布と若姜の夫婦が喧嘩の末に破局した為、項羽と英布の間に小さなわだかまりが生じたのでした。

 

また、項羽の影響で存在感を失った楚の義帝・懐王が項羽を楚から追い払う為に秘密裏で小さな酒蔵に張耳と陳余を招いて協力を促し、密談を交わします。ところが、陳余がこれを項羽に密告した為、懐王の計画は無と化してしまうのでした。その後、懐王は項羽から咎められる事はありませんでしたが、楚にとって全く力を有しない名前だけのお飾り人間となってしまうのです。

 

一方、その頃の韓信は漢の陣営へと入り蕭何と接触する事に成功しましたが、いきなり大任など任されるはずもなく蕭何の元で軍の穀物や財産の管理をする治粟都尉(チゾクトイ)と呼ばれる職に就きます。軍の大元帥として全軍を統率したい韓信にとっては日々不満が募るばかりでしたが、突然現れたよそ者が軍の大元帥になどなれるはずがありません。ただ、韓信が所有していた書物に目を通してから韓信の潜在能力に驚かされた蕭何は、劉邦に命じられた難題である食料輸送を韓信に任せてその力量を試したのでした。

 

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