※目次
こちらの映画は、大学院で哲学を専攻する1人の女性が担当教授の薦めによって1人の男性を「尾行」し、新たな哲学的発見を目指したサスペンス作品となっております。
その尾行とは、探偵やストーカーとしてではなく、「理由なき尾行」でした。そして、尾行を実践し1人の男性の秘密が明らかになっていく事で、彼女は今までにない快感と高揚感に包まれるのでした。
しかし、それがやがて自分の内面や日常生活にまで影響を及ぼしていく事となるのですが・・・。
この不思議な映画の主役を務めるは、今作で初主演となる門脇麦。そして、彼女の恋人役に菅田将暉、彼女の尾行対象者に長谷川博己、彼女の担当教授にリリー・フランキーというメンバーとなっております。
<個人評価点>
満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星8
<記事読了時間>
約5分
※1部ネタバレ有り
珠と卓也
某大学の学院生の珠(門脇麦)とゲームデザイナーの卓也(菅田将暉)は、同居生活を送っておりました。また、起きるなり2人がSEXする程、愛にも満ち溢れていました。そんな中、珠は卓也とのSEX後にタバコを吸いに部屋のベランダへ出た時、向かいで娘に自転車の練習をさせている石坂(長谷川博己)とその妻を見て感情に浸ります。
その後、卓也が普段忙しくて外食もろくにしていないという事で気晴らしに「今夜、外で焼肉でも食べに行こう!」と珠を誘いました。
そして、2人が家を出た時に近所の春日さんというおばさんに「最近、悪質なゴミ捨てが多いからゴミ捨て場に監視カメラを設置した」と言われ、2人はそれぞれ大学と会社に向かったのでした。
理由なき尾行
大学に向かった珠は、修士論文のテーマを何にするか悩んでいたので、担当教授である篠原(リリー・フランキー)に相談を持ち掛けます。すると、篠原から「対象者を1人に絞って、哲学的尾行を試み人間とは何なのか?を研究してみたらどうだ」と言われます。
その話を聞いていまいちパッとしない珠に、篠原は話を続けます。「これは、探偵でもストーカーでもない。理由なき尾行」と。さらに「対象者とは、絶対接触してはならない」というルールも課せられます。予想もしなかった篠原の提案に戸惑う珠は「一旦、考えさせて下さい」とこの場を後にしたのでした。
そして、本屋で尾行とは何なのか?をリサーチしているとそこで某作家のサイン会の付き人をしていた近所の石坂を偶然発見し、何故か彼に惹きつけられた珠は、石坂を尾行の対象者と決めたのでした。
石坂のもう1つの顔
携帯電話で誰かと通話をした後、そのサイン会を後にした石坂を見て、早速珠は石坂の尾行を開始する事となります。歩いては電車に乗り石坂が向かった先は、カフェでした。しばらくして、1人の女性が石坂の前に現れます。
そして、2人はカフェで会話を済ませあまり人が通らない建物と建物の隙間まで移動し、そこでいきなりSEXし始めます。どうやら石坂は、1人の女性と不倫していたようでした。珠は、ここで見ちゃいけないモノを見た罪悪感から次第にそれが快感へと変わっていき、今までにない高揚感に満ち溢れてしまいます。
その後、珠は篠原に「尾行します」と告げ、理由なき尾行の論文を完成させる為に、石坂の動向を常にメモ帳で記録していく事となるのです。
すれ違って行く2人・石坂にもトラブル
石坂は、陰では不倫を重ねながらも家では家族で水族館に行ったりと良い父を演じており、近所に住む春日も「裕福で理想の家族。セレブだわ」と珠に言う程でした。しかし、石坂の不倫を知っている珠はそんな春日の言も聞き流し、石坂家族が向かった水族館にまで尾行するのでした。
石坂の尾行にどっぷりとハマってしまう珠。そんな彼女の変化に気付く人間がいました。同居をしている卓也です。頻繁に外出を重ねる珠、自分からの電話に出ない珠、会話がめっきり減った珠に違和感を感じた卓也との間で、すれ違って行く2人の関係。
また、石坂にもトラブルが発生します。それは、妻や娘に内緒で不倫相手とレストランで夕食を楽しんでいる時でした。そこで石坂は不倫相手と口論し、不倫相手がレストランを飛び出してしまったので彼女を追いかけようとした時、妻と娘がレストランの前に居たのです。
家族で行った水族館で石坂が隠れて電話した事や愛車の洗車中に再び隠れて電話をしているのを目撃した石坂の妻は、女の直感で夫が浮気しているかもしれないと判断し、携帯のGPSを使って石坂の居場所を特定していたのでした。
もちろん、石坂の尾行を継続している珠もその場におり、この先の展開にハラハラさせていました。
果たして、石坂家はこの先どうなってしまうのか?また、珠と卓也の関係はどうなってしまうのか?
続きは、観てのお楽しみです( ゚Д゚)