※目次
こちらの映画は、幅広い演技力とその甘いマスクで数々の映画で主演を務めた生田斗真と脱力感溢れる演技が非常に上手な瑛太のダブル主演で贈る犯罪系ヒューマンドラマです。
とある田舎の工場で出会った益田純一(生田斗真)と鈴木英人・青柳健太郎(瑛太)。2人は共に一か月の試用期間という形で工場に勤める事になりますが、この2人がとにかく滅茶苦茶「暗い」です。特に、鈴木の方はほぼ無口でした。
一体、彼らの過去に何があったのでしょうか?
この2人に加え他にも夏帆・山本美月・富田靖子・佐藤浩市といった面々の演技にも注目です。この映画を観て、渡辺謙や妻夫木聡らが共演した映画「怒り」に少しだけ似ていると感じたのは私だけでしょうか・・・。この映画には、色んな場面が存在します( ゚Д゚)
<個人評価点>
満足度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星7
<記事読了時間>
約5分
※1部ネタバレ有り
町工場で出会った益田と鈴木
町工場での勤務初日に2人は更衣室で着替えた後、工場長みたいな人に連れられて皆の前で挨拶をします。益田は「宜しくお願いします」とだけ言い、鈴木はただ会釈しただけの不愛想な連中でした。
早速工場作業に移った2人でしたが、以前新聞記者を勤めていて工場勤務経験が無い益田は、作業に悪戦苦闘します。一方、鈴木は相変わらず無口でしたが「溶接資格」や「玉掛け作業」の資格等を持っており、工場勤務に経験があったのか順調に作業を進めて行きます。そんな鈴木を見て益田は、職場の同期もあってか鈴木の事が気になります。
そして、2人はその日の作業を終え職場の先輩にあたる清水と内海に会社寮を紹介され、清水を寮長として内海・益田・鈴木の4人で同居する事になります。
鈴木の身元調査と山内という男の話
寮での共同生活は、淡々ではあるが会話をする益田とは対照的に全く会話しようとしない不愛想な鈴木と清水とで度々衝突してしまいます。そして、そんな鈴木を怪しいと思った清水と内海は「鈴木の部屋へガサ入れだ!」と発し、益田も連れて鈴木の留守中に部屋に侵入しました。
すると、鈴木の部屋から画帳がありその中身には50代くらいのおばさんの絵が描いてあったのです。それを見た清水は「こいつマザコンじゃねぇか!」とあざ笑います。さらに、探索を続けた益田は鈴木と思われる少年以外がナイフかなんかで切り刻まれた家族写真を発見し「鈴木の過去に忌まわしい過去があったのでは」と感じたのでした。
話変わって益田・鈴木と近くの界隈でタクシードライバーを務める山内修司(佐藤浩市)という男がいました。彼には、過去に息子が自動車事故で3人の子供を殺してしまったという苦い記憶がり、それが原因で家族を解散してしまった過去がありました。
※この山内のストーリーは、独立しているので益田と鈴木のストーリーには、ほとんど関与しません(タクシーで益田を病院に送ったくらい)
それぞれに抱える忌まわしき事情
実は、益田に忌まわしき過去がありました。それは学生時代に親友だった学という人間がイジメを苦に自殺しており、当時の益田はそんな学を見殺しにしてしまったのでした。そんな益田を見て鈴木は、自分の忌まわしき過去の経験から共感を得て、自然に2人の間に友情が芽生えてきます。しかし、益田が工場作業中に誤って指を切断してしまい、山内のタクシーで病院に搬送されてしまうのでした。
その頃、某トンネルで小学生が殺人されるという事件が起き益田の元同僚で元恋人であった記者の杉本清美(山本美月)がその事件現場に訪れます。しかし、未熟な杉本は上手く記事にする事が出来ず、当時やり手記者で現在病院に入院中の益田に「この事件は、過去の殺害事件にあった少年A事件と似てないか」と助力を求めますが断られてしまいます。
また、生きた屍のように街をうろうろする鈴木に新しい出会いが生まれます。その相手とは、心の無い男によって強引にAVに出されたか弱き乙女の藤沢美代子(夏帆)でした。彼女は、執拗に迫ってくる野獣達から逃げ続ける日々を送っており、それを目にした鈴木は彼女を憐れみ次第に、2人の仲が親密になっていくのでした。
寮の4人と藤沢でカラオケと山内の葛藤
益田が退院したのでカラオケで祝った清水・内海・益田・鈴木と藤沢の間でその場が盛り上がります。そして、ドラゴンボールを熱傷した鈴木と藤沢を益田は、動画で撮ったのでした。また、元恋人の杉本の発言と鈴木の部屋にガサ入れした時に見た家族写真を思い出し「鈴木はもしかして少年Aなのでは」と疑念を持ち始め、仕事の合間を見ては事件当時の殺害現場へと赴き、独自に聞き込みを開始したのでした。
そして、当時の少年A・青柳健太郎の更生を担当していた少年院の女官である白石弥生(富田靖子)は最近起きた某トンネルの少年殺害事件の犯人は、少年Aなのではないかと不安を募らせますが、娘の妊娠の事で悩まされてしまいます。
そんな中、清水と鈴木の間で乱闘が起きてしまいます。原因は清水と内海が藤沢が出演しているAVを発見し、テレビで観ていたからでした。乱闘は収まりましたが、清水と鈴木の間で深い溝が出来てしまいます。やがて、鈴木は寮を抜け出し行方不明になってしまいます。
それは、清水との乱闘が原因というより、益田が杉本にカラオケでの鈴木の動画を見せた事によって某週刊誌に「少年Aの現在」として投稿されてしまったからでした。それを見て同居していた清水と内海も驚かされてしまいます。益田は、鈴木に打ち明けられなかった自分の思いを胸に鈴木の行方を追う事になります。
一方、山内の元へ息子が結婚の承諾を申し入れに来て彼女のお腹の中には子供が宿っていると言われます。山内は「お前は自分のした事を忘れたのか?俺達が幸せになっていいわけが無いだろう!」とその結婚を反対しましたが、山内の中で激しい葛藤が生じてしまいます。
そして・・・迎えた息子の結婚式にて・・・。
色んな人の中で交錯する「罪」・・・。
そして、鈴木に言えなかった益田の思いとは( ゚Д゚)
生田斗真の主な代表作
人間失格
ハナミズキ
源平物語 千年の謎
土竜の唄シリーズ
先生!、、、好きになってもいいですか? 等
※瑛太映画の前記事